2015.06.15

creators method 3:目で見るな、頭で考えるな。

山田崇雄の「creators method」第3回目は「目で見るな、頭で考えるな。」です。

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表面的に見ると、第1回目に取り上げた「創造に必要な3つのチカラ = 見るチカラ、考えるチカラ、楽しむチカラ」と反対の事を言っているように見えます。しかし山田は、本質的にこの両者は繋がっていると言います。

「目で見るな。」それは、「全身で感じろ」ということです。例えば外食をする際、料理が盛られる器やテーブルセッティング、サービス員のマナー等、それら全てを通じて料理のすばらしさを感じます。目に飛び込んできた光の情報以外にも、会場に流れる音楽や皿から立ち上る香りなど、五感全てで食事を堪能していることでしょう。
一般的に、視覚から得られる情報は全体の8割を占めるといいますが、残りの2割に該当するものを見落としてはいけません。聴覚や嗅覚、触覚など他の感覚全てを駆使して、その空間に存在する全ての情報を感じ取る。山田はこうした意味を込めて「目だけで見るな」と言っているのです。第1回目で取り上げた「見るチカラ」についても「目だけで見るのが本来の見るチカラではない」と言います。

次に「頭で考えるな」という部分について。「頭で考える」というと、一般的に一つひとつ順番に答えを出す過程をイメージします。しかし、クリエイターに必要なものはこうしたプロセスではありません。クリエイターにとって答えというのは瞬間的に浮かぶものであり、自分の経験則をもって割り出すものだ、と山田は言います。例えば答えが100になる計算であっても、1+1+1+・・・・・=100と100回物事を繋げる考え方ではなく、1000÷10のように観点を変えることで、スムーズに答えを導く方法です。こうした過去の経験や多面的な発想から答えを最も美しく導き出すチカラ。これも第1回目で取り上げた「考えるチカラ」に通じています。

人々がクリエイターに魅力を感じるのは、その答えが新鮮な驚きに満ちているからです。こうした鮮度が求められるクリエイターにとって、五感全てを駆使して多面的に自分を磨くことが重要なのです。それは前回に取り上げた「Study in Playing」にも通ずる話です。あらゆることを経験し、何にでも首を突っ込む。そうして得た経験があるからこそ、顧客の抱える課題への解決策が瞬間的に浮かぶのです。

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