実験的取り組みとイノベーション

7月27日(土)に開催されたうめきた未来会議MIQS。第一回目は「Innovation」がテーマでした。
NHK Eテレ「スーパープレゼンテーション」で有名になったアメリカのカンファレンスイベント「TED」と似たスタイル。しかしMBSが主催されていることもあり、アナウンサーを起用した司会進行を交え、トークイベントもミックスされた構成で目新しく、スマートフォンを利用して専用SNSに参加しながらプレゼンテーションを聞くという試みもユニーク。ナレッジシアターのステージでの舞台美術・照明・音楽、そしてキーノートの作り方など全体のイメージも作りこまれており、単なる講演やプレゼンテーションのレベルを超えて、「情報」や「教養」による新しい知的エンターテインメントにまで昇華されていました。

プレゼンテーターは医者や教授、WEBサービスのプランナーや中小企業の社長など、多様な経歴の方々。内容は自身のビジネスやイノベーションの勘所を自分の言葉で伝えておられて非常に個性的。聴衆はリラックスして発表を楽しんでいました。それはなにより発表者の方々の個性や人間味にあふれたプレゼンテーションが素晴らしかったからに尽きると思います。

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そんな個性的な面々に共通する点は「まずやってみて、失敗から学び、軌道修正を行いながら、成功に至っている」ということ。また「現在の成功に満足してはおらず、未だ目標達成の途中」という点でした。

こうした「まずやってみる」という取り組みをグランフロント大阪で考えると、これまでに紹介してきたような大きな実験だけでなく、身近な小さな取り組みもその一つだなと思えてきます。例えばナレッジサロンでの取り組み。先日行ってみるとホワイトボードにこんなことが書いてありました。

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ビジネスパーソン・研究者・行政関係者やクリエイター・芸術家など、さまざまな分野を超えた出会いと交流によりそこから新たな価値創造をめざす、というのがサロンのコンセプトですから、そのコンセプト実現に向けて会員の背中を押すちょっとした実験です。

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早速私も試してみたのですが、30分ほどサロンの真ん中を陣取ってみたものの、周りの皆さんは忙しそうにクライアントと打合せをされており、何かが生まれる気配はありませんでした。
その後席を移動してみましたが、個人でおられる方は一様にパソコンで何かしらの作業に没頭。残念ながらその日はknowledge exchangeで話しかけられる事はなく、近くで作業をしていたクリエイターに自分から声をかけて交流してしまいました。

自分のスタンスを意思表示する方法としては良かったのですが、相手の状況に依存するので待ち時間がいたずらに長くなる場合がある、タイミングや運によって得られる成果の差が大きい実験でした。
この取り組みを続けるなら、タイミングや運に依存しないアイデアを盛り込み(例えばスマートフォン上で自分のステータスをknowledge exchange 状態にすると、サロン内にいる同ステータスの人とマッチングするとか)、試行錯誤を繰り返しながら、当初のコンセプトを実現していってもらえればなと思います。


[筆者プロフィール]西川将史 株式会社 TCD チーフプランナー
心理学 × マーケティング × 写真 × デジタルガジェット × サッカー × 子煩悩 ×のコラボでブランドプランニングをオモシロク。甘党。