BrandingTopics5 #23:ブランディングトレンド 2013

新年明けましておめでとうございます。
2013年もTCD、そして「Think Branding」をどうぞよろしくお願いいたします。

今回は新年の最初のコラムということで、2012年のブランディングの話題を振り返りつつ、 これからのブランディングにおけるキーポイントになりそうなトピックをご紹介します。

リブランディングにおけるポイント、「シンプル」「原点回帰」

■エア・パシフィック、「フィジー・エアウェイズ」に名称変更
「エア・パシフィック」として30年親しまれて来た名称を、過去に使用していた「フィジー・エアウェイズ」へ変更しました。フィジーの伝統や独自性を強く打ち出すことを目的としており、シンボルも伝統的な文様をモチーフとしています。
■ダイドーブレンドコーヒー37年目のリニューアル
缶コーヒーへのこだわりを新メッセージ「Blend is Beautiful.」に込め、ダイドーブランドの価値向上を図ります。パッケージは長く親しまれているフラッグデザインは踏襲され、よりシンプルにリニューアルされました。
■「あたらしい自由」を掲げた新生au
スマートパスポートという新構想とともに、auのロゴとスローガンがリニューアル。新ロゴはブランドカラーを踏襲しつつ、よりソフトで優しい印象に。また「KDDI」の文字も外れました。
上記3テーマは、自らの強みとは何かを突き詰め、シンプルに表現した好例かと思います。逆に、なかなか自らの強さを見いだせないジャパン・ブランドの凋落も気になるトピックスでした。
ブランディングには、メディアの活用力が問われる

■コニカミノルタのFacebook活用、「BtoS」のブランディング戦略
Facebookがブランディングチャネルとしての地位を確立してきました。ブランドがBtoBでも、これからはBusiness to Societyの視点でのコミュニケーション構築が必要になってくる、とのこと。
■ロンドン・オリンピックでのNIKEのブランディング活動
公式スポンサーではないNIKEがオリンピックで注目を集めた「ボルト・コレクション」。ブランドイメージを効果的に打ち出し、注目を集めました。
■ラグジュアリーブランドもネットコミュニケーションを活用
2011年からエルメスはホリデイシーズンにYahoo!のトップをジャックする形でプロモーションを行っています。老舗ラグジュアリーブランドもFacebookをはじめネットコミュニケーションに力を入れて来ています。
デジタル化が進み、顧客とのタッチポイントが増大してきました。スマートデバイスの普及によるインターネット時間の増大や、新興勢力Lineの台頭による新たなコミュニケーションなど、デジタルメディアを活用したブランドコミュニケーションは今後ますます重要になりそうです。
メディアで広告を打ち、公式サイトを用意することだけがブランドコミュニケーションではなくなり「買うメディア(PaidMedia)」「評判を得るメディア(EarnedMedia)」「所有するメディア(OwnedMedia)」と言われるトリプルメディアでの統合的なコミュニケーションが必要となってきます。
優れた顧客体験こそが、ブランド力の向上につながる

■メルセデスベンツがオリジナルアニメーションで新型Aクラス訴求
あのベンツが新規顧客層をターゲットにした戦略車種「新型Aクラス」のプロモーションにアニメーションを軸としたコミュニケーションを企画し、大きな話題を呼んでいます。
■「ソフトバンク」のCMでは「ソフトバンク」と言わない
犬のお父さんを主人公にした一連のソフトバンクのCMは5年以上続く人気シリーズ。丁寧に積み上げられたコミュニケーションにより「ソフトバンク」=お父さんを成り立たせました。
■Apple地図アプリ騒動に見る顧客体験
顧客体験のために自社プラットフォームにこだわった「Apple」、プラットフォートにこだわらず機能を提供することで優れた顧客体験を生み出す「Google」。成り立ちが違う2社の戦略の違いは今後も注目です。
TCDがブランディングのご相談を受ける時によく説明させていただくのが、ブランドとは顧客の頭に描かれたイメージであるということ。
以前であればそのイメージは、企業から発信する情報の影響が大きかったのですが、今や顧客は自ら情報を集め、またその体験をさまざまな場所でシェアするようになりました。素晴らしい顧客体験は企業が関わることなく伝え広められ、ブランドのイメージを形成していきます。
ブランディングとそのコミュニケーションにはこれをやっておけば間違いない、という正解はありません。
しかし必ず押さえなければならないポイントは上げられるかと思います。
1)ブランドのアイデンティティを明確にする
2)効果的にテクノロジーを活用する
3)優れたユーザーエクスペリエンスを生み出す
今回はこの3点がそれぞれ活かされた事例を取り上げてみました。