子育て×デザイン ~熱さまシートのブランディング〜

「子育て×デザイン」では、TCDで働いているママスタッフ達で立ち上げた「ママデザイナープロジェクト」のメンバーによるコラムをお届けします。

子どもの急な発熱やちょっとした打ち身に欠かせない冷却ジェルシート。子育て世帯なら常備しているご家庭も多いのではないでしょうか。小林製薬の「熱さまシート」は1994年の発売以来人気を博しているヒット商品。最近では海外でも広く販売されています。TCDでは長きに渡り「熱さまシート」のブランド開発に携わらせていただいています。第四回目は、現在担当しているメンバーに開発秘話を聞いてみました。


[座談会参加者プロフィール]
●鎌尾 典明 デザインディレクター/小学1年生男児と3歳女児の父
●所 美由紀 チーフマネージャー/1歳女児の母
●浜中 徳子 デザイナー/小学6年生女児の母
●青木 睦  デザインディレクター/5歳双子女児の母

熱さまシートのラインナップ

青木:大人用・こども用だけじゃなく赤ちゃん用もあるんですね。
所:赤ちゃん用は0〜2歳向けで無香料・無着色になっています。お母さんたちが気になる情報である「肌にやさしい」や「かぶれにくい」といったコピーをしっかり見せるようにデザインしています。
浜中:赤ちゃん用はやさしさを感じさせるピンクの色使いですが、こども用(3才以上)は大人用と同じ青ですね。やはりこどもは大きくなるにつれ元気いっぱい動き回るので、大人と同じように効果感の訴求を狙っています。
青木:私はこどもが赤ちゃんのときは赤ちゃん用の存在を知らなくて、大人用を小さく切って貼ったりしてましたが、今思えばシートにかわいい動物のイラストが入ってたりして、この方がよろこんで貼らせてくれてたかもしれませんね。
鎌尾:キャラクターやイラストの入った商品はこどもたちも「自分向けの商品だ」と認識してくれるので食い付きが違いますよね。大人が安心して購入できるのと同時に、こども自身も安心して使えるということは大切ですね。
所:海外でもさまざまな国で発売されていますが、国によっては人物の写真が入っていたりして、訴求の仕方は変えています。中東や欧米ではイラストだけだと子供っぽい=品質が良くない、と取られてしまう場合があるんです。日本人は大人
でも「かわいい」という感覚でイラストのデザインも選びますけどね。
鎌尾:中東で青色というのは日差しの強い空のイメージ、つまり暑いという印象を持たれるので、冷却効果を訴求するためにはグリーンの方が、オアシス=涼しいという印象になっていいのでは、という話もありました。最終的には小林製薬のグローバルブランド展開として、青色でイメージ統一を図ることになりましたが。
所:中国や東南アジアではイラストを使った方が「日本ぽい」ということで、国内と同じイラストメインのデザインになっています。日本製だという安心感で購入する人が多く、商品にも「日本製」としっかり表記しています。中には日本製ではないのに日本語の商品名を付けたり、熱でしんどそうなこどものイラストを使った模倣品のような商品もたくさん出回っています。
鎌尾:一時期、熱さまシートが中国人観光客に爆買いされて売り上げが急上昇したことがありました。中国にも同じような冷却ジェルシートの商品はあるそうですが、無添加の商品は他に無いということで、 大人・こども・赤ちゃん用それぞれ無添加バージョンの熱さまシートが限定品として売られています。 日本製の方が安全だということと、一人っ子政策の影響からかこどもには安全なものをという意識が、中国ではより強いのかなと思います。
世界的に支持されている熱さまシート。大人もこどもも安心のNo.1ブランドであり続けるために、デザインの熱はさめることなく、開発に携わっていきたいと思います。