子育て×デザイン ~子どもとIT〜

「子育て×デザイン」では、デザイン思考を子育てに、子育て経験をデザインに活かすべく、仕事・育児・家事に奮闘するTCDスタッフの座談会コラムです。

1990年代から急速に発展したIT技術は、私たちの生活環境を大きく変化させました。今の子どもたちは、生まれた時からスマートフフォンやゲームが身近にある、デジタルネイティブ世代。私たち保護者は、自分たちが子どもの頃にはなかったものにどう接していくべきなのか、頭を悩ませています。今回は子どもを取り巻くIT環境から、親子のコミュニケーションについて話し合ってみました。


[座談会参加者プロフィール]
●池浦 由美 チーフデザイナー/6歳男児の母
●所 美由紀 チーフマネージャー/2歳女児の母
●浜中 徳子 デザイナー/小学6年生女児の母
●青木 睦  デザインディレクター/5歳女児の母
●福島 淳子 管理部/6歳女児の母

子育てに活用しているサイト・SNS・アプリは?

西宮市子育てアプリ「みやハグ」
http://www.machi-info.jp/machikado/nishinomiya_city/promotion/miyahagu/

福島:妊娠中や乳幼児期の子育ては分からないことにたくさん直面するので、いろんなツールを使って情報収集しますよね。私も病院探しや子育ての悩みを調べるのにベネッセ「ウィメンズパーク」は活用しました。子どもとのお出かけ情報サイト「いこーよ」も参考にしています。
所:伊丹市や西宮市は自治体が作っている“子育て応援アプリ”というのがあって、地域のイベント情報なんかが分かるので便利ですよ。予防接種のスケジュールなんかも確認することができます。
青木:大阪府にも「よい子ねっと」という保育園の情報配信サービスがあって、園での子どもの様子や行事ごとの連絡事項、防犯・防災情報がメールで届きます。忙しい保護者にとっては先生方と会話する時間も十分とれないので、こういったサービスはありがたいですね。でもまだまだシンプルな機能に止まっているので、いろいろ進化できそうです。
浜中:うちは6年生になってスカイプを使ったオンライン英会話を始めました。自宅で授業が受けられるので、夕食の後など遅い時間に利用できて助かっています。私自身も、新聞やテレビを見る時間がなかなか取れないので、ポッドキャストで子育て関連の番組を聞いたりしています。家事をしながらでも情報収集できるので便利ですよ。
池浦:私たちは職業柄IT系のサービスやツールはよく使う方だと思いますが、ママ友たちを見ているとLINEは使うけどSNSはさっぱり、という人も多数いる印象です。FacebookやInstagramを通して会ってない友人の子どもの成長を見れたりするのはいいですけどね。
福島:娘の園では、行事の写真を保護者がネット上で選んで購入できるサービス「るくみー」を導入していますが、操作の仕方が分からない人のために、園のiPadで購入してもらうような対策もとっています。保育園や小学校に於けるITサービスは、全員に平等に利用してもらえないといけないですし、職員の方も使いこなす必要があるので、そういった難しさはありそうですね。

子どもとIT機器

浜中:子どもが利用するIT機器も増えていますが、私はできるだけアナログな生活を心がけていて、ゲームやスマホは制限しています。スマホを持っていると、いつでも連絡がつくという安心感から時間を意識しなかったり、報告をしなかったりと、自分で考えて行動しなくなるのではないかと思うからです。ゲームもたまにはいいのですが…。便利なものは取り入れつつ、ITに縛られないように気をつけたいなと思っています。
池浦:私も、ゲームやスマホは依存性が高いので怖いと思っています。どうしても大人に付き合わせないといけない時には、お絵描きアプリなどを使わせていますが、その時は「今はどうしても静かに待っていて欲しいから使っていいよ」と念を押すようにして、いつでもどこでもいいわけではないという認識を子どもにも持ってもらうようにしています。
青木:子どものゲームやスマホを制限する以上は、親もIT機器との関わり方を見直さないといけませんね。私も食卓で仕事のメールをチェックしない、など心がけるようにしています。一方的に制限するのではなく、お互いに納得のいくルール作りが必要だと思いますし、そのためには親もゲームについて知ったり、子どもに教えてもらったりする必要があるように思います。
所:ある日電車に乗っていて、お父さんが4歳くらいの女の子に「今日のニュースは何でしょう?」と言いながらスマホのニュースを解説していたんです。子どもでも分かるように噛み砕きながら。通勤の日課にしているのか、女の子の方もちゃんと理解をしている様子で、ふたりでスマホを覗きながら会話が成立していました。IT機器を活用しながら親子で対話するという、こういう関わり方ならスマホもいいと思いますし、この子はきっと賢くなるだろうなぁ、と感心しました(笑)。
池浦:スマホが身近な存在になって、なんでも検索して答えを見つけようとしてしまいがちですが、「子育ては科学じゃなくて文化」という言葉を聞いたことがあります。調べて答えを出すようなものではなくて、人と人との間で発達してきたものだから、子どもと対話したり、様子を観察していれば分かることがたくさんあります。そういうアナログな部分を大切にしながら、子どもとIT機器の関わりを考えていく必要があるのだと思います。

あったらいいなと思うコンテンツやサービスは?

青木:ゲームでも家族で一緒に遊べるようなものもありますよね。ああいうものはデジタルの技術を活用しながらアナログなコミュニケーションも生まれるのでいいなと思います。
池浦:「ポケモンGO」もスマホを持って外へ出る、というのが新しい楽しみを生み出していましたよね。散歩の楽しみが増えたと言っている年配の方もいましたし。
所:子どもと公園へ行くときに虫眼鏡を持っていくと、様々な発見があっていいと聞いたことがありますが、カメラをかざすと花の名前や虫の名前が分かるアプリもありますから、外遊びとスマホを掛け合わせるようなことができればいいですね。
池浦:TCDでも、スーパーでのショッピングをサポートしてくれるサービス「ショピモ」の開発に携わりました。カートに取り付けたタブレット端末を通じて、オススメ情報やお得なクーポンを見ながらお買い物ができるというものです。買い物というアナログな作業がIT技術によってより楽しいものになるのは嬉しいですよね。
福島:子どもがひとりで買い物に行くのをサポートしてくれるといいですね。どこに何があるか案内してくれるとか。
池浦:「次は、にんじんです。」と音声で案内してくれたり。
所:全部ゲットしたらスタンプがもらえて貯めていけるとか、ゲーム感覚を取り入れれば子どもも楽しみながらお手伝いができていいですよね。
青木:達成感を味わえて、自信に繋がりそう。「はじめてのおつかいアプリ」いいですね。使ってみたいです。

参考
新しいお買い物体験を提供するタブレット付きカート『ショピモ』のブランディング