パッケージデザイン調査での押さえておきたいポイント

TCDでは「競合品のデザイン調査」や「店頭調査」を行なう場合や、「モックアップを使った新たなデザイン」でマーケットでの受容性をより正確に計る為に、パッケージデザインに関する調査を行うことがあります。

シンプルで要素を絞ったパッケージデザインというのもありますが、基本的にパッケージデザインにはそのブランドのネーミングやロゴ、マークやスローガン、カラーやキービジュアルといったブランドを構成する様々な要素が集約されています。

要素を分類すると以下の項目にまとめられます。


デザイン要素
ロゴ、色、写真、イラスト、装飾、キャラクターなど

ブランディング要素
パーソナリティ、トーン、ポジショニング、ベネフィット、提供価値

製品情報要素
原材料説明、使用方法、保存方法、価格、消費期限など

形状機能要素
製品形状、フィット感、開けやすさ、重さ、使いやすさなど


また、生活者との接触時間で考えると、購入前の検討時、購入する瞬間、開封時、廃棄時と、パッケージデザインは思いのほか長い時間、生活者と接触しています。

こうしたパッケージの要素と生活者との接触時間の中で、パッケージデザインがどのようにブランドメッセージを伝えられているのか。その効果性を判断するために、パッケージデザイン調査を行う際、以下のポイントに配慮して調査設計を行うようにしています。

1:識別性
  ・生活者にとって簡単にそのブランドを見分けることができるか
  ・競合と比べて、そのブランドは目立っているか
  など

2:独自性
  ・商品カテゴリーとの親和性や異質感があるかないか
  ・そのブランドのらしさやポジションがあるか
  ・競合に真似できないポイントがあるか
  など

3:一貫性
  ・企業ブランドや他の製品群との一貫性があるかないか
  ・そのブランドのイメージや資産と結びつきがあるか
  など

4:コミュニケーション性
  ・そのブランド品にとって意図したコミュニケーションができているか
  ・生活者が実際にそのブランドに接触した場合の機能面でシナリオを満たしているか
  ・生活者に好意を抱いてもらえるシナリオを描けているか

この4つのポイント以外に意識しておくこととして、新しくリリースされたブランドか、既存ブランドのリニューアルかによって重みづけは変わってきます。
特に歴史が長く強いブランドのパッケージデザインのリニューアルでは、デザインに明確な連続性があるかどうか、生活者や特にロイヤルユーザーが抱くアイコンやフォーマットなどのデザイン面に一貫性があるかも重要になります。
その場合、どの要素が記憶や印象に残っているのかを確認するために、生活者やロイヤルユーザーにヒントを与えず、何も見ずにパッケージデザインの絵を描いてもらい、描かれた順番や大きさ、記憶の精度などを確認することもあります。

生活者が実際に店頭で商品を買うときは、そのブランドのパッケージデザインは必ず競合や他カテゴリーの商品ブランドと一緒に、陳列棚に並んでいますので、常に競合と比較されていることを想定して、調査設計を組み上げていくことが大事です。


[筆者プロフィール]西川将史 株式会社 TCD プランニングディレクター
心理学 × マーケティング × 写真 × デジタルガジェット × サッカー × 子煩悩 のコラボで、最近はデータサイエンス分野にも手を伸ばして楽しんでいます。