2024.10.15

若手デザイナーがTCDのブースデザインに挑戦!
「2024コンテンツ東京」制作秘話

杉生 康高 株式会社TCD デザイナー

『制作秘話』2024コンテンツ東京 TCDブースができるまで

TCDが出展したクリエイティブ系の大規模商談会、「第15回コンテンツ東京」(期間:2024年7月3日〜5日 会場:東京ビッグサイト)。
今回は、そのTCD展示ブースが出来上がるまでの過程を簡単にご紹介します。


1. テーマ策定「Branding Park 一緒に未来をデザインしよう」

TCDはこれまで多くの展示会に出展してきましたが、今回、私も含めて若手メンバーが多く参加し、新しい挑戦に取り組みました。過去の展示会経験やデータをもとに、これまでになかったユニークなテーマを考え抜き、ついに新しい価値を持つテーマを打ち出しました。それが「Branding Park 一緒に未来をデザインしよう」です。

このテーマは、従来のTCDが持つ「真面目・堅実・スマート」といったイメージではなく、お客様のブランディング課題に寄り添い、共に歩む姿勢を表現しています。新しいテーマ設定にあたり、チーム全員で何度も意見を交わし、より多くの方に共感していただける展示を目指して挑戦しました。


2. ブースデザイン

展示会の全体テーマが決まった後はそのテーマをどう表現するか、世界観を考えるフェーズに入りました。「Branding Park」というテーマから導き出したデザインの方向性は、「挑戦を促す、自由でゆとりのある空間」です。来場される方それぞれが自由に挑戦できる、楽しくプレイフルなブースを目指し、デザインを考案しました。

ブースの中央には「新たな挑戦」を象徴するモニュメントとして扉を設置。公園らしさを演出するため、無垢材や芝生を取り入れ、壁面にはボルダリングパーツの装飾を加えました。さらに、展示会のために開発されたオリジナルキャラクターをブース内に潜ませることで、遊び心を表現しました。

また、配布ツールと連動したパネルデザインの設計も担当し、来場者の皆さんが楽しんでいただける空間作りに全力を注ぎました。このプロジェクトでは、自由な発想を大切にしながら、チーム一丸となって挑戦しました。

ブースデザイン


3. ロゴデザイン

決定したテーマや世界観を元に、プロジェクトメンバーで7案のデザインを制作しました。
ロゴデザイン
それぞれの案を簡単にご紹介させていただきます。
ロゴデザイン
ロゴデザイン
ロゴデザイン
ロゴデザイン
ロゴデザイン
ロゴデザイン
ロゴデザイン
以上の候補があがった中、最終的にC案に決定しました。親しみやすく遊び心が感じられるためなどの理由で選ばれました。そしてキーカラーを鮮やかなグリーンに設定し、各種ツール類のデザインへ展開しました。
ロゴデザイン


4. ツールデザイン

今回は、展示会に向けて5つのツールを制作しました。冊子型パンフレット、会場配布用リーフレット、広告バナー、トートバッグ、そして缶バッジです。複数のツールを制作する際には、それぞれ担当を決めて進めましたが、全体のデザインに統一感を持たせるために、お互いに確認を取り合いながら作業を進めていきました。特に、今回のプロジェクトでは個々のツールのデザインだけでなく、全体として一貫性のあるブランディングを意識しながら取り組みました。チームメンバーとコミュニケーションを重ねながら、それぞれのデザインが「Branding Park」のテーマに合致し、全体のビジュアルが統一されるように工夫しました。

パンフレットは、堅苦しくなりがちな説明を避け、ブランディングのステップを親しみやすいトーンで分かりやすく紹介する冊子にしました。特に、オリジナルキャラクターを開発し、彼らが紹介する絵本のような形式にすることで、楽しさと親しみやすさを加え、ブランディングのプロセスをより身近に感じていただける内容に仕上げました。

ツールデザイン1

さらに、『ブランディング診断』というフローチャートも配布。展示会のテーマである『Branding Park』のコンセプトにマッチしたコンテンツで、楽しみながら質問に答えていけるデザインを意識して制作を進めていきました。

ツールデザイン1

さらに、親しみやすさを演出するために、ロゴをあしらったトートバッグや、さまざまなデザインを豊富なサイズ展開で揃えた缶バッジも制作しました。これらはノベルティとしてブースで展示・配布し、来場者に手に取っていただくことで、楽しくプレイフルな印象を強く残すことを目指しました。ノベルティは、TCDのブランドメッセージを伝えるだけでなく、訪れた方々に楽しさを感じてもらう仕掛けとして活用しました。こうした工夫を通じて、来場者にTCDのパートナーとして伴奏する、親しみやすい姿勢を感じ取っていただけたと思います。

ツールデザイン2


5. 会場設営

展示会の前日には現地へ行き、会場設営をスタートしました。ブースのレイアウトの最終確認では、図面通りに設置が進んでいるか、ロゴや文字の位置が適切かなど、現場でのディレクションが欠かせません。データと照らし合わせながら全体をチェックし、細部にまで気を配りながら進めました。さらに、当日の人の流れを考慮しながら、展示台に飾る備品やパネルを順番に設置していきました。ブースが少しずつ完成していく様子を見ていると、いよいよ始まる展示がますます楽しみになってきました。この設営プロセスを通して、チームで準備してきた成果が形になっていくことを実感しました。

会場設営


6. まとめ

ここまで約4ヶ月の準備を経て、3日間の会期を無事に終えることができました。ブランディング診断のフローチャートは、来場した方々とお話ししながら楽しく進めることができて、スムーズな会話の流れを作れたと感じました。そして診断結果のパネルを見ていただいた方が気になって、違うパネルまで読んでいただいたりなど、TCDを知っていただく機会になったと感じています。また、「トートバックや缶バッチが欲しい!」という声が多く、とても嬉しい気持ちになりました。

今回のブースデザインを通して、「一緒に未来をデザインしよう」というメッセージを、TCDらしさと共にしっかりお伝えできたと感じています。今回感じた遊び心や挑戦心を忘れず、デザインの力でみなさまを支えていきたいと思います。

[筆者プロフィール]

杉生 康高

株式会社TCD デザイナー

学生時代にグラフィックデザインやプロダクトデザインを学び、現在は企業や製品プロモーションなど幅広くブランディングを担当しています。感動を生み出すデザインを目指し、いつも新しいデザインに挑戦しています。

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