大和ツキ板産業株式会社
アップサイクル建材ブランド「FORESTERIOR」の商品ブランディング
[調査・分析] ユーサー調査/社内キーマンインタビュー
[ブランド戦略] ブランド価値規定/ブランドストーリー企画/デザインコンセプト企画
[デザイン開発] 商品企画/プロダクトデザイン
[コミュニケーション開発] コミュニケーション戦略/Webサイト/パンフレット/展示会・イベント
特注ツキ板化粧合板の製造を得意とする大和ツキ板産業が、「突板を通じて、本物の木が持つ温もりや時と共に味わい深く変化する風合いを、改めて社会へ広めたい。」という思いを強く持ち立ち上げたレディメイドブランド「FORESTERIOR(フォレステリア)」。
TCDはこれまで廃棄されるしかなかった従来のツキ板作りの際に生まれる多くの「端材」や、倉庫で眠ったままの「未利用材」に着目し、空間デザイナーやグラフィックデザイナーのクリエイティブと大和ツキ板産業の技術力を掛け合わせて、建材業界での「アップサイクル」というテーマに挑戦。実に1年をかけてブランドコンセプト、商品デザイン、ブランドサイト、プロモーションツール、展示会プロデュースなど、トータルでサポートしました。
天然木化粧板づくりの製作現場を視察。化粧板を作る際に断ち落とした端材が箱いっぱいに入れられた現場を見たり、材料倉庫内では従来美しいとされる基準に満たず眠り続ける、長年利用されてこなかったツキ板を目の当たりにする中で、現場スタッフの中でもこれらの活用ができればなお良いのにという思いが以前からあったということを知ります。実に制作過程において約50%が「端材」となってしまうこと、ツキ板業界のどの企業も課題は持ちながらもリサイクルやアップサイクルを実現していないことなどを踏まえ、これをブランドのテーマとするべきであると確信。商品作りのフェーズでは毎月の定例会を実施し試作とレビューを繰り返し、商品クオリティを上げていきました。
従来のフルオーダーメイドに対して、このブランドでは施主や設計士がこの内装材を導入検討する際のハードルを下げることを目的としてレディメイド商品としました。
これにより、より小さな規格(600mm角や300mm角)をモジュール化した商品とすることが決定。従来品では使い道がなかった半端な大きさの端材や未利用材を利用できるようにしました。
またそれに加えて大和ツキ板産業の確かな技術力と空間デザイナー、グラフィックデザイナーの感性とを掛け合わせることで今までにない新しい価値作りを目指しました。