creators method 5:対角線に歩こう

山田崇雄の「creators method」第5回目は「対角線に歩こう。」です。

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今回は、「豊富な情報量と凝縮されたアウトプット」についての話です。クリエイターのアウトプットには必然的に顧客からの高い期待が集まります。その状況下で顧客の期待に応えるために、山田は「案件の始まりから終わりまでを、正方形の中に引く一本の対角線上を歩くイメージで進むと良い」と言います。

まずは正方形を描いてください。その正方形の内側には仕事に必要な情報全てが詰まっているものとします。次に、その正方形の頂点ひとつを仕事の開始点だとします。そして、その点の反対側にある対角の点を仕事の終着点、つまり作品のアウトプットの点だと考えてください。この始点から終点までを1本の線で繋ぐとシンプルな対角線になります。この1本の対角線上がクリエイターに必要な最短の道です。この道を真直ぐに歩きながらも視野を広く保ち、正方形内のすべてを見通すように意識する。この感覚がクリエイターに必要なものだと言います。

最短の道を歩んでいたとしても、視野角0度の状態では、いわゆる猪突猛進の状態。直線上の薄い情報しか得ていません。結論を予定調和的に導き出しているやり方とも言え、必要な情報を全く網羅できていない。ところが、人間の視野はもともと器質的能力としておおよそ120度の広さがあると言われています。この広い視野を活かすイメージで、周辺視野も含めながら情報を得る。そして対角線上を最短距離で進む。これならば正方形の全体を満遍なく捉えながら、最短距離を進めるでしょう。

一つ忘れてはいけない事があります。こうした視野を広げる感覚を意識するのは、対角線の中間地点までです。対角線の前半では対角線上を歩くたびにどんどん視野が広がります。中間地点まで来た時には視野が180度。もうこれ以上は広がらない状態です。ここまで来たら視野を広げることに意識を向けるのではなく、目的地に到達するまでの間に必要な情報を整理していく。前半で収集し大きく広げた情報を、後半では結論に向けて凝縮していく意識が重要なのです。

その様子はブレインストーミングの拡散と収束のステップに似ています。初めは相手の意見を否定せずに拡散されていく情報を素直に受け入れる。そしてもうこれ以上の情報が無いとなった時点が中間地点となり、そこから情報をグルーピングしたり整理したりして、結論へと収束していく。こうして自分が歩んでいる段階が今対角線上のどの辺りなのかを意識をする事で、まだ情報を収集したほうがいいのか、それとも一度自分で消化した上で、結論を導き出す段階に来たのか、明確な判断が付くのです。

クリエイターのアウトプットには、様々な情報が内包されていることが求められます。豊富な情報量と凝縮されたアウトプットを意識することで、ストーリーが紐づけられていたり、様々な仕掛けを生み出したりすることが出来るのです。


[筆者プロフィール]
西川将史 株式会社 TCD チーフプランナー
心理学 × マーケティング × 写真 × デジタルガジェット × サッカー × 子煩悩 ×のコラボでブランドプランニングを楽しんでいきます。