阪神車両メンテナンス株式会社

えちぜん鉄道の観光列車「恐竜列車」内装デザイン

[調査・分析] ユーザー調査
[デザイン開発] 空間デザイン

プロジェクトの背景

えちぜん鉄道は福井県福井市を走るローカル鉄道です。
沿線住民の移動手段であるだけではなく、永平寺や芦原温泉、福井県立恐竜博物館といった観光地を結ぶ重要な役割があります。福井県および沿線市町が一緒になってえちぜん鉄道を支援しており、地域共生型サービス企業をめざしています。
2023年夏の福井県立恐竜博物館リニューアルオープン、また北陸新幹線福井・敦賀開業を見据え、博物館の来館者が車内での時間を楽しみながら博物館へ向かえるような観光列車「恐竜列車」を製作することになり、福井県からデザインコンセプトの提示がありました。
メインターゲットは福井県立恐竜博物館へ向かう未就学児およびその家族です。
設計および改造工事は阪神車両メンテナンスが、外装ラッピングのグラフィック制作は恐竜イラストレーターの山本匠氏が、内装イメージビジュアルおよびデザインはTCDが制作を担当しました。

課題解決のアプローチ

TCDではまず2つのユーザーインサイト調査を行いました。1つ目はTCD社員へのアンケート調査、2つ目は現地調査です。
TCD社員へのアンケートでは、幼児、小学生の子どもがいる社員を対象に、普段の関心ごとや恐竜への関心、親の視点などを調査。現地調査では、えちぜん鉄道 福井駅〜勝山駅および恐竜博物館と勝山駅を往復するシャトルバスへ乗車し、また恐竜博物館を見学する家族連れを観察しました。これらの結果をふまえ、福井県、えちぜん鉄道、阪神車両メンテナンスの各位でアイデアを出し合い、内装デザインが目指す方向性を策定しました。
内装イメージビジュアル制作にあたっては、恐竜博物館へ向かう利用者が、えちぜん鉄道ならではの、わくわくする・楽しい乗車体験を期待できるような完成イメージを目指しました。

クリエイティブのポイント

列車は2車両あり、1車両(福井方面)の内装デザインは現代の化石発掘現場を、2車両目(勝山方面)は恐竜時代のジャングルを表現しています。
どちらも乗客が車両空間に没入できるよう、壁面、天井、座席シート、また床まで、リアルな表現を大切にしました。
改造工事の間はTCDではデザインディレクションを行い、阪神車両メンテナンスと連携し、デザインの実現を目指して細部まで検討を重ねました。またモニュメントや植生の配置についてもTCDにて設置イメージを提案し、福井県およびえちぜん鉄道にてそのイメージを実現いただけました。

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