2015.04.08

Design Column:形[ ○△□ ]

松田徹 株式会社TCD デザインディレクター

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TCDのデザイナーとして日々デザインする中での、こだわりについてお話しさせていただくこのコラム。デザインの主な構成要素である、形(点、線、面)、文字、色、素材などのうち、今回は「形」について、TCDのロゴデザイン作品とともに触れていきたいと思います。

デザインにおいて「形」は大きく2種類に分けられます。ひとつは概念などを抽象的に表した幾何学的なもの。もうひとつは自然または人工的に作られた、世の中に存在する具象的なものです。
人には、物事を抽象的に捉える人と、具象的に捉える人がいます。抽象的に捉える人は、意味や目的を考慮し、大きな視点で考えようとします。一方、具象的に捉える人は物事を詳細に考えます。
しかしロゴデザインにおいて具象的というのは、単に具象的に物の形をトレースすることではなく、具象的なイメージを記号化するということ。ですので抽象的か具象的かで手段は違っても、目的は同じと考えます。まずは幾何形の最も基本的な造形である、○△□をベースとしたデザインをご紹介します。

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世の中にあるロゴマークで、最も多いフォルムである円形。円形は中心性があるため、集まるという習性があり、最もシンボリックな形。赤い円形は日の丸のイメージや、日本的な印象へとつながる。円形の一部をカットすることで、立体的な球の表現にもなる。

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楕円形は円形の性格を持ちながら、方向性などの動きが加味される。

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三角形は三位一体を表すといわれ、最も安定したバランスのとれた形。また「注意」の喚起にも用いられる場合があり、シャープさや緊張感も兼ね備えた形。

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三角形を反復して使用することでの効果を狙ったデザイン。

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正方形は実直さがあるため、信頼性を感じさせる。スマートな印象もある。角張った形であるため、漢字とも英字とも相性が良く、文字との一体感が出せるという特長がある。日本の家紋などに多く見られ、風呂敷や折り紙など、最も合理的な形として使われたのではないかと思う。

次回も「形」のつづきを紹介します。

[筆者プロフィール]

松田徹

株式会社TCD デザインディレクター

グラフィックを中心としたブランディング及びCI、VIデザイン、パッケージデザイン開発に従事。

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