ブランディング考

2017.05.01

BE INSPIRED〜韓国の化粧品メーカー「アモーレパシフィック」ブランディング(2)〜

「BE INSPIRED」では、TCDのグローバルチームが日本以外の視点から見たブランディングに関する海外のトピックスをお届けします。
4回目は韓国出身のグラフィックデザイナーが注目する韓国のブランディングです。

前回のThink Brandingでは韓国の国内シェア一位の化粧品メーカー「アモーレパシフィック(以下:アモーレ)」のブランド戦略の概要を紹介しました。今回はアモーレのブランド戦略を具体的に紹介します。

ABDL(アモーレパシフィックブランド&デザインラボ)の改編


アモーレは、現在、自社のデザインセンターを改編し、ブランド戦略を強化しています。プロダクト、説明書、パッケージ、書体、ストア、ブランドコンセプトまで、7つのチーム約140人のデザイナーで構成され、40種類の商品ブランドをABDLですべて統括し、ブランドの世界観を一貫性あるものに構築しています。
アモーレのメイン商品群の一つであるLANEIGE(ラネージュ)はブランドの認知度は一定レベルですが、その世界観が曖昧でコンセプトを数回改編しています。タッチポイントである店舗イメージやパッケージは、ブランドが訴求する機能的な側面や世界観を表現しますが、ラネージュは他の商品と違ってイメージが曖昧に感じられていました。


(左:Be Waterful/右:Sparkling Beauty

まず、2010年ラネージュは素肌への水分補給をメインにした「Be Waterful」にブランドコンセプトに刷新します。ブランドコンセプトは訴求できたものの、潤いだけのイメージが強くなりました。その後、ラネージュは「Sparkling Beauty」をブランドコンセプトに再構築します。つまり、潤いと輝きをメインに女性に響くブランドコンセプトを打ち出し定着させました。

アモーレの書体

次に、アモーレの一貫性あるブランド戦略は、書体の開発にもあります。開発された書体は、説明書や広告等で使用し、アモーレのブランドイメージを文字という要素からも守り続けているのです。

Arita Typeface

アモーレは徹底したブランド戦略をもって、アジアの中でも特に、中国で圧倒的な人気を得ることができました。商品の本質な魅力を探し訴求することが、ブランディングの役割の一つだと感じます。アジアでの認知がますます伸び続けているアモーレの事例は、ブランディングがいかに重要かを示している事例となります。


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