ブランディング考

2020.08.27

知的財産権を学ぼう ~スローガン、キャッチフレーズを商標登録しよう

谷田 治 営業企画室 ディレクター


知的財産権を学ぼう バックナンバー
1. まずは法律を知ろう
2. 権利侵害への対策
3. 商標登録を早めるポイント
4. 海外ネーミングを事例から学ぶ
5. スローガン、キャッチフレーズを商標登録しよう


色彩のみからなる商標やホログラムや音などは、以前は商標として登録し保護することができませんでしたが、商標法の改正により2015年から登録をすることができるようになったのは記憶に新しいと思います。知的財産権に関する法律は毎年のように改正が行われています。今回は意外と周知されていない、スローガン、キャッチフレーズなど「標語」の商標登録の審査基準が2016年4月に変更され、明確になった改正をご紹介します。

従来は原則登録できなかった?しかし登録事例も多数。

スローガン、キャッチフレーズなどの商標登録に関する法律としては、商標法第3条第1項第6号で「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」は商標登録を受けることができない旨が規定されています。一般名称などもこれにあたり、1社に独占させるのは社会・経済上、望ましくないためです。そして、2016年3月以前の旧審査基準においては、「標語(例えば、キャッチフレーズ)は、商標法第3条第1項第6号に該当する」こととされており、原則商標登録ができないもの、とされていました。一方で旧審査基準でも商標登録が認められた例が多数あります。その状況をふまえ、審査の曖昧さ解消のために審査基準が改正されたといえます。

新審査基準での登録のためのポイントは?

2016年4月以降の新審査基準では、前述の旧審査基準に明記されていた「標語(例えば、キャッチフレーズ)は、商標法第3条第1項第6号に該当する」が削除されました。すなわちスローガンやキャッチフレーズなどが登録されやすくなったといえますが、代わりに、新審査基準に商標登録が認められない要件が明記されています。その主なポイントをご紹介します。

商標登録が認められないもの(1)
宣伝広告として普通に用いられる方法で表示するもの

考案されたキャッチフレーズが、その商品・役務(サービス)において説明、特性、品質を直接的かつ具体的に表したものは、商標登録が認められません。逆に間接的、具体的な意味合いがない場合は、認められる可能性があります。

商標登録が認められないもの(2)
企業理念・経営理念を普通に用いられる方法で表示するもの

考案されたスローガンが、企業理念・経営方針等を表す際に一般的に使用される語句で記述しているものは、商標登録が認められません。逆に文章として、理念や方針で通常使用しないレベルでアレンジすれば、認められる可能性があります。

新審査基準により、ネーミング、ロゴデザインだけでなく、ブランド独自の提供価値などを伝えるスローガンやキャッチフレーズもブランディングの重要な要素としてさらに注目が集まっています。自社ならではのスローガン、キャッチフレーズを創出して、商標登録を目指してみませんか?TCDでは、企業。商品・サービスのブランディングにおいて、コピーライティング、ネーミング、デザイン、権利取得をサポートしてまいります。

[筆者プロフィール]

谷田 治
営業企画室 ディレクター

立命館大学 経営学部卒。在学時にデザインマネジメントを学び、TCDに入社。BtoC、BtoBを問わず、多様なプロジェクトの企画、ネーミングならびにマネジメント業務を担当している。


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