2023.03.28

日本パッケージデザイン大賞2023入選
業界のフロンティアを目指したブランディング支援。株式会社シーボン「XYC(クロスワイシー)」

日比 秀一 株式会社TCD デザインディレクター

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日本パッケージデザイン大賞2023入選

この度、製品ブランディングをお手伝いしました株式会社シーボン(以下、シーボン.)の「XYC(クロスワイシー) モイストクレンジング マセ」が「日本パッケージデザイン大賞2023」にて入選作品として選出されました。

男性の美意識の高まりに伴ってメンズスキンケア市場にはこれまでに多くの製品が誕生し、数々のブランドが成長してきました。製品の充実度が増すにつれメンズスキンケアは日常化し、今や当たり前の行為として根付きつつあります。

そんな中、長年化粧品の研究開発・販売・サロンケアを行い、独自のビューティーケアシステムを持つシーボン.は、男性のスキンケアを支える「本質的で新しい」製品を構想。ブランドを立ち上げるべく、私たちTCDにブランディングのご相談をいただきました。


伝えたい想いを徹底的に議論し共創する

メンズスキンケアが注目を集める一方でシーボン.は、スキンケアの習慣がなく洗顔しかしない男性が多いという事実を見つめ直し、一般常識的に行われている「泡洗顔」ではなく「クリーム基剤」を使用した〈クレンジング〉〈洗顔〉〈スキンケア〉を1本で完結できる洗顔料を開発されました。

我々はこの設計をいかにユーザーへ伝えるかを徹底的に議論しました。特に従来の洗顔剤にはない新たなシークエンスを含むため、製品の持つ個性をわかりやすく伝える「ブランドコンセプト」を立てるフェーズに時間をかけました。時にはクライアント側とも議論を繰り返し、しっかりと固めながら「ネーミング」フェーズへと進めました。


これまでの常識を見つめ直し、本質的に良いものを提供したい「昨日までの常識を超えていくーX(cross) over Yesterday’s Common sense」という想いを由来に様々な意味を掛け合わせ、ブランド名を「XYC(クロスワイシー)」、製品名を「XYC モイストクレンジング マセ」としました。

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また、メンズスキンケアのフロンティアブランドを目指して、メインビジュアル、パッケージには水平線の向こうに広がる新たな世界を想像させる海の写真をメインに使用。ブランドロゴは伸びやかなフリーハンドで常識にとらわれない自由な発想を表現しました。

冒頭にも記したように、結果的にこのパッケージデザインは外部機関の評価を受けることとなりました。

スキンケアを見続けてきた老舗メーカーの、男性肌を支えたい「想い」を言語化して整理し、視覚化して伝えていくことを支えた好例となりました。

シーボン.社内においてもブランディング、デザインへの評価をいただき、営業のモチベーションアップへと繋がっているとお聞きしています。

XYC(クロスワイシー)というブランドが、今後多くの男性にとってスキンケアを見つめ直すきっかけとなれば幸いです。


※本パッケージデザインは『年鑑日本のパッケージデザイン 2023』に収録されます。
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株式会社シーボン
https://www.cbon.co.jp/

[筆者プロフィール]

日比 秀一

株式会社TCD デザインディレクター

ユーザーインサイト調査からコンセプト作り、プロダクト&パッケージデザインまでモノづくりをトータルでサポート。製品に関わる人が「心地よい満足」を得られる様に常に心掛けている。

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