新事業・新製品担当者が知っておきたい「ネーミング」開発のポイント

1回目:新事業・新製品担当者が知っておきたい「ネーミング」開発のポイント
2回目:ネーミングのトレンドと発想法
3回目:グローバルネーミング開発のススメ

最近、私たちTCDへのお問い合わせが多いテーマとして、ブランディング、パッケージデザインのほかに「ネーミング」があります。会社の立ち上げ、新しい事業や製品の立ち上げ時に無くてはならない「ブランドの名前」に頭を悩ませておられる方が多いと思います。単に名前を考えることは誰でもできるかもしれませんが、市場や技術が成熟した現代において、製品の機能だけで明確な差別化が難しく、どうブランディングするかがプロジェクトの浮沈の鍵を握るなか、ネーミングに対しての重要性が高まっているのだと感じています。

今回、ネーミングの基本的な部分を、TCDのネーミング開発プロセスをもとにご紹介したいと思います。

ネーミングのための3大要素

ネーミングにおいて、重要な構成要素は、「意味」「発音」「外観」の3つと言われています。商標の類似を審査する基準も、多少言葉は変わりますが、「観念(意味)」「称呼(発音)」「外観」と同じなので納得です。

良いネーミングとは?

では、良いネーミングとは?と聞かれたら、私は「クリエイティブと機能性が兼ね備わっている」ものだと思います。TCDでは、ネーミングをコピーライター、プランナーそしてデザイナーがアイデアを出し合います。そして、集まったアイデアをクリエイティブと機能性の両面でスクリーニングします。どちらが欠けても良いネーミングとは言えないので、バランス良く、どうハンドリングしていくかがネーミング開発の重要なポイントです。

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ネーミングの前にやってみたいこと

ネーミングを開発する段階では、事業や製品のスペック、マーケティングプランはつくられている場合が多いと思います。ただ、今からつくろうとしている「ブランド」は、カタチあるものではなく、顧客の頭の中にあるものです。ネーミングを考える前に、改めてお客様の視点に立ち、どのようなイメージとして覚えていただき、どのような効用=価値を提供するのかを明確にしておくことが重要です。

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上の図は弊社でご提供しているブランドコンセプトの一例ですが、ブランド視点、顧客視点で考えることが、ネーミングを望ましい方向へ向かせて、以後のブランディングの取り組みを後押ししてくれると思います。

日本、そして世界中には著名で成功したブランドがいくつもありますが、星の数ほどのブランドから生き残った、選び抜かれたものばかりです。「成功するブランドをつくる」というのは、口でいうほど簡単ではないですが、良いネーミングは、少なくともブランドが成功する確度をぐっと向上させてくれると信じています。


[筆者プロフィール]
谷田 治 株式会社TCD マネージングディレクター
立命館大学 経営学部卒。在学時にデザインマネジメントを学び、TCDに入社。
BtoC、BtoBを問わず、多様なプロジェクトの企画、ネーミングならびにマネジメント業務を担当している。